ロレックス 1803(デイデイト)とは|前期・後期の見分け方と相場が一本ずつ違う理由

「ロレックス 1803」で検索したあなたは、次のどちらかではないでしょうか。
- 手元に1803があり、いくらになるのか、どこで見てもらうのが安心かを知りたい
- 1803を探していて、いくらで、どんなお店で見つかるのかを知りたい
- 前期・後期や「ジャパンブレス」など、見分け方の知識を先に整理したい
この記事は、その順番で答えます。先に相場と在庫、次に手放す人・探す人それぞれの動き方、最後に見分け方の豆知識です。
先に結論
- 1803は、買取相場の数字が付きにくい型番です(当サイトの集計では買取相場の記録なし)。
- 専門店の販売在庫は、2026年10月13日時点で4本ほど。価格は240万〜260万円前後が中心で、プレジデントブレス付きと明記された1本は400万円近い値でした。
- 手放すなら複数の窓口で見てもらう、探すなら整備記録を出してくれる専門店を選ぶのが安心です。
デイデイト Ref.1803とは?1958年頃に登場した「2世代目」のデイデイト
デイデイトは1956年に発表されたモデルで、文字盤の上部に曜日を綴りで表示した最初の腕時計として知られています。初代のリファレンスはRef.6511で、Ref.1803はその約2年後、1958年頃に登場しました。
「1803=デイデイトの元祖」と紹介されることもありますが、正確には初代ではありません。ムーブメントを刷新した次の世代の型番であり、ここから約20年、1978年頃まで作り続けられたことで「ヴィンテージのデイデイトといえば1803」と語られるほどの定番になりました。
| 項目 | Ref.1803の基本データ |
|---|---|
| 生産期間 | 1958年頃〜1978年頃 |
| 位置づけ | 初代Ref.6511に続く、ムーブメント刷新後の世代 |
| ケース径 | 36mm |
| 素材 | イエローゴールド・ホワイトゴールド・ローズゴールドなど貴金属のみ |
| 定番のブレスレット | プレジデントブレスレット |
| ムーブメント | Cal.1555(前期)→Cal.1556(後期) |
ステンレスモデルが存在しない点は、デイデイトというライン全体に共通する特徴です。最初から「貴金属だけで作る最上位モデル」として設計されていたことが、今も続くデイデイトの格の源になっています。
当サイトの集計データで見る、1803の「相場の付きにくさ」と「在庫の見つかり方」
当サイトでは、国内の時計専門店が公開している買取価格と販売在庫を毎日記録しています。1803は、この2種類のデータでまったく違う姿を見せる型番です。手放す人は次の節の「買取」へ、探す人はその次の「購入」へ、そのまま読み進められます。 豆知識は、その後ろにまとめました。
- 買取相場の集計:2026年9月27日時点で、Ref.1803には買取相場の記録がありません。現行モデルのように「この型番ならいくら」という相場の数字が付きにくい型番です。
- 販売在庫の記録:一方、ヴィンテージを扱う専門店の在庫には複数見つかります。2026年10月13日に当サイトの記録を見た限りでは、国内の専門店で4本ほどが販売中でした。同じ個体が日をまたいで繰り返し記録されているので、「探せば今も出会える」くらいの在庫感だと考えてよさそうです。
在庫の価格感は、ざっくり言うと240万〜260万円前後が中心です。ただし、ここに大事な注意があります。販売ページの表記を見ると、プレジデントブレスレットが付いていると書かれていたのは4本のうち1本だけで、その1本は400万円近い値でした。ほかの個体はブレスレットの記載がありません。ヴィンテージのデイデイトは、本体だけで売られていたり、後から別のベルトが付けられていたりすることが多く、コニャック色のような文字盤では純正のベルトが付いている場合もあります。
ですから、250万円前後という数字は「ブレスレットなどの付属品が揃っていない状態も含んだ目安」と受け止めてください。ブレスレット付きの個体の価格と、本体だけの個体の価格を、同じ物差しで比べないことが大切です。お店では必ず「何が付いているか」を確認しましょう。価格の理由を販売店が説明しているわけではないので、「この要素があればいくら上がる」とは言えません。
※当サイトが記録した、専門店の販売価格の表示をもとにした目安です。買取価格ではありません。在庫は売れれば消え、価格も変わります。
後継世代の買取価格帯も並べておきます。こちらは型番ごとに相場の数字が付いている世代です。
| 型番 | 位置づけ | 推定買取価格帯(2026年9月20日時点) |
|---|---|---|
| Ref.1803 | 本記事の型番 | 買取相場の集計なし(販売在庫の価格感は上で紹介したとおり) |
| Ref.18238 | 36mm・イエローゴールドの後継世代 | 約258万〜286万円 |
| Ref.18239 | 36mm・ホワイトゴールドの後継世代 | 約249万〜275万円 |
| Ref.118238 | 36mm・イエローゴールドのさらに後の世代(グリーン文字盤) | 約314万〜428万円 |
| Ref.128238 | 現行デイデイト 36(ホワイト・シャンパンカラー文字盤) | 約428万〜473万円 |
※当サイトが専門店の公開価格から算出した推定値で、特定の店舗の買取保証額ではありません。文字盤・状態・付属品によって大きく変わり、日々変動します。販売価格と買取価格は性質が違うため、上の2つの表の金額をそのまま比べないでください。
ここから言えるのは、「後継世代には型番ごとの相場の数字が付くが、1803は一本ごとに専門店が値付けしている」ということです。
【持っている人へ】1803の買取を考えるときに
手元に1803があり、手放すことを考えている方は、まず「ヴィンテージロレックスの査定に慣れた窓口かどうか」を確認し、複数の窓口で見てもらうのがおすすめです。上の集計データで見たとおり、1803には買取相場の決まった数字が付きにくく、専門店の販売価格でも一本ごとに大きく開く型番です。1社だけの提示額で判断するのは避けたほうが安心です。
査定の前に次の情報を整理しておくと、話がスムーズに進みます。
- リファレンス番号とシリアル番号:ケースのラグの間に刻印されていることが多い
- ムーブメントの世代:メンテナンス記録があれば、Cal.1555かCal.1556かが分かる場合がある
- これまでのメンテナンス歴:オーバーホールの時期・依頼先・部品交換の有無
- 付属品:保証書、箱、余りコマなど
型番をLINEで送ると相場の水準を調べる公式LINEもあります。まず水準をつかみたい方は、あわせて使ってみてください。
【探している人へ】中古で1803を選ぶときに見るべき3つのポイント
1803は廃番から40年以上が経ったモデルで、正規店の新品ラインナップには存在しません。探すならヴィンテージ専門店や中古市場が中心になります。上の在庫データのとおり、専門店には複数並んでいることがあります。購入前には次の3点を必ず確認しましょう。
- ムーブメントの世代と整備状態:Cal.1555かCal.1556か、直近のオーバーホール歴があるか。古い時計ほど整備の履歴が安心材料になる
- 文字盤のオリジナル性:退色やダメージの程度に加え、交換・再塗装されていないかを販売店に確認する
- ブレスレットの伸びと摩耗:プレジデントブレスレットは経年でコマの連結部が伸びやすく、腕に着けたときの垂れ方に表れる
加えて、ヴィンテージは購入後のメンテナンス費用も見込んでおくのが現実的です。アクリル風防やパッキン類の交換など、現行モデルとは違う手入れが必要になることがあります。
1803の相場が「一本ずつ違う」のはなぜか
1803のようなヴィンテージのデイデイトは、現行モデルのように「型番と文字盤が決まれば相場もだいたい決まる」ものではありません。評価を左右する要素が一本ごとに異なるためです。
| 評価に影響する要素 | 見られるポイント |
|---|---|
| ムーブメントの世代 | Cal.1555かCal.1556か、ハッキング機能の有無 |
| 文字盤 | 色・仕上げの種類、退色やシミ、オリジナルかどうか |
| ケースの状態 | 研磨でエッジが丸くなっていないか |
| ブレスレット | プレジデントブレスかどうか、コマの伸び |
| 付属品 | 保証書・箱などが揃っているか |
特に文字盤は、後年に交換・再塗装された個体も存在するため、「オリジナルの状態を保っているか」が大きな分かれ目になるとされています。金額の目安を聞くときも、型番だけでなくこうした要素をまとめて伝えることが大切です。
【見分け方・違い】なぜ「プレジデント」と呼ばれるのか
デイデイトには「プレジデント」という通称があります。これはもともと、デイデイトのために作られた3連の半円形のコマが並ぶブレスレットの名前で、アメリカの歴代大統領が身に着けたという逸話とともに、時計そのものの愛称としても広まったとされています。
つまり「プレジデント」は、厳密にはブレスレットの名前です。ブレスレットが後年に別のものへ交換されている個体もあるため、「1803=必ずプレジデントブレス付き」とは限りません。
【見分け方・違い】1970年代の1803にだけある「ジャパンブレス」とは
1970年代に作られたRef.1803の一部には、ごく短い期間だけ日本製の金無垢ブレスレットが組み合わされていたとされます。コレクターのあいだで「ジャパンブレス」と呼ばれているものです。
| 項目 | ジャパンブレスの特徴(時計用語辞典・専門店の解説より) |
|---|---|
| 対象 | 1970年代に製造されたデイデイトRef.1803の一部 |
| 見分け方 | バックルの中板に「MADE IN JAPAN」の刻印がある |
| 作られた理由 | 当時はスイスから時計を輸入する際の関税が高く、時計本体だけを送り、ブレスは各国で作っていたため |
| 作りの特徴 | 通常の金無垢ブレスより金の使用量が少なく、中板が薄く、コマも小さいとされる |
| 希少性 | セットされていた期間が短く、現存数が少ないため希少とされる |
同じ事情から、アメリカで作られた「USブレス」など、国ごとに違うブレスが存在したと解説されています。一方で、何年から何年まで、どの素材の1803に組み合わされたのかといった細かな点は、確認できた資料からは詳細不明です。後継のRef.18038にもジャパンブレス付きの個体が紹介されていますが、1803と18038で仕様が同じかどうかも断定できません。
出典:ウォッチペディア「ジャパンブレス」、COMMIT銀座のマガジン(Ref.18038の紹介記事)
【見分け方・違い】Cal.1555とCal.1556、前期と後期で何が違う?
1803は同じ型番のまま中身のムーブメントが入れ替わっています。前期はCal.1555、後期はCal.1556です。
| 項目 | Cal.1555(前期) | Cal.1556(後期) |
|---|---|---|
| 振動数 | 18,000振動/時 | 19,800振動/時 |
| 巻き上げ | 自動巻き | 自動巻き |
| 主な特徴 | フリースプラング(テンプ側で調整する方式) | 前期より耐衝撃性が向上 |
| ハッキング機能 | なし | 1972年以降の個体で追加 |
振動数は、テンプが1時間に往復する回数です。一般に、高いほど姿勢や動きによる誤差の影響を受けにくく、精度が安定しやすくなります。フリースプラングは、テンプ側のネジで進み遅れを調整する方式で、衝撃で調整がずれにくいとされています。
ハッキング機能は、後期Cal.1556のうち1972年以降の個体に加わりました。竜頭を引き出すと秒針が止まるので、時報に合わせて秒単位で時刻を合わせられます。中古の1803では、「前期か後期か」「後期でもハッキング付きの年代か」を確認すると、その個体がどの時代のものかを把握しやすくなります。どちらが優れているというより、「どの時代の1803を手にしたいか」という好みで選ぶポイントです。
【見分け方・違い】1803の文字盤とケースに見る、ヴィンテージらしさ
1803の風防(ガラス部分)はアクリル製です。現行モデルが傷に強いサファイアクリスタルなのに対し、アクリルは柔らかく傷が付きやすい一方、表面がふっくらと盛り上がったやわらかい表情が魅力とされます。次の型番であるRef.18038から、風防はサファイアクリスタルへ切り替わったとされています。
文字盤は、約20年という長い生産期間のあいだに多くのバリエーションが作られました。色付きのラッカー仕上げで知られる「ステラダイヤル」のような特殊な文字盤は、同じ1803でも市場での評価軸がまったく別になるとされています。
- アクリル風防:傷は付きやすいが、ヴィンテージらしい丸みのある見え方が特徴
- 文字盤の個体差:長い生産期間の中で、色・仕上げ・インデックスの違いが多い
- 曜日表示:英語以外の言語で曜日を表示する個体も存在する

36mmは今も選べる?現行デイデイトとの決定的な違い
1803と同じ36mmケースの「デイデイト 36」は、現行モデルにも存在します。40mmのRef.228238と並べて比べます。
| 項目 | Ref.1803(1958〜1978年頃) | 現行 デイデイト 36(Ref.128238) | 現行 デイデイト 40(Ref.228238) |
|---|---|---|---|
| ケース径 | 36mm | 36mm | 40mm |
| 素材 | イエロー・ホワイト・ローズゴールドなど | 18Kイエローゴールド | 18Kイエローゴールド |
| 風防 | アクリル | サファイアクリスタル | サファイアクリスタル |
| ブレスレット | プレジデントが定番 | プレジデントブレスレット | プレジデントブレスレット |
「貴金属のみ・プレジデントブレスレット」という骨格は、1803から現行まで一貫しています。一方、風防の素材やムーブメントは世代を追うごとに進化しており、「36mmというサイズ感は同じでも、中身と使い勝手は別物」と考えるのが自然です。
現行の2型番:カタログで比較
定価は2026年9月時点の当サイト登録値で、改定されることがあります。
デイデイト 36(Ref.128238)

- ケース径:36mm(1803と同じ)
- 選べる文字盤の例:シャンパンカラー/ホワイト/グリーンオンブレ(ほかにダイヤモンド入りの仕様あり)
- 定価:6,811,200円〜(ダイヤモンド入り文字盤は最大11,612,700円)
- 型番ページ:デイデイト 36 Ref.128238の相場と文字盤一覧
デイデイト 40(Ref.228238)

- ケース径:40mm
- 選べる文字盤の例:シャンパンカラー/シルバー/ホワイト/ブライトブラック/グリーン/グリーンオンブレ(ほかにダイヤモンド入りの仕様あり)
- 定価:7,481,100円〜(ダイヤモンド入り文字盤は最大11,074,800円)
- 型番ページ:デイデイト 40 Ref.228238の相場と文字盤一覧
1803と同じ感覚で着けたいなら36mm、現代的な存在感を求めるなら40mm、というのが大まかな選び方です。
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- 1803は買取相場の数字が付きにくい型番。専門店の在庫は4本ほどで、240万〜260万円前後が中心、プレジデントブレス付きと明記された個体は400万円近い値だった(2026年10月13日時点)
- 持っている人は、上の買取の節のとおり、ヴィンテージに慣れた窓口を複数並べて査定を比べる。探している人は、整備記録と付属品の中身を出してくれる専門店を選び、ブレスレットの有無を同じ物差しで比べない
- Ref.1803は1958年頃に登場した2世代目のデイデイト(初代はRef.6511)。前期Cal.1555から後期Cal.1556へ移り、1972年以降はハッキング機能が加わり、1970年代の一部には日本製の「ジャパンブレス」が組み合わされていた
次の一歩として、同じ36mmの現行モデルの相場の動きを見たい方はデイデイト 36 Ref.128238の型番ページへ。型番を送ると相場の水準が分かる公式LINEもあります。
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